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新複合材ベースの航空機を製造する航空宇宙業界をANCA が支援

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ANCAの主要な顧客には航空宇宙業界からの企業も。航空宇宙業界では、ドリル、エンドミル、皿穴、タービン翼と航空宇宙用ベアリングなどの工具がANCA工具研削盤で製造されます。スピリットエアロシステムズ、ボーイングやエアバスなどの航空機メーカー、ロールスロイスやジェネラルエレクトリック(GE)などの航空機用エンジンのメーカー、そしてマゼランなどの防衛関連メーカー向けに、ANCAのマシンが構成部品やアセンブリに活用されています。
 

新しい航空宇宙材料

 

 航空機に利用される材料は、進化を続けており、近年では合金や非金属材料の利用が増加しています。ボーイングの新型 787 ドリームライナーは、機体重量の50%を最先端の複合材料が占め、主な機体構造に複合材料を使用した世界初の主要航空機です。787 ドリームライナーは、軽量化と燃費効率20%アップ、さらなる静音化と低メンテナンス費を目標にデザインされました。また、排気量を削減をするため、再生可能材料で製造されています。


これら航空機材料は、それぞれ異なる性質をもつため、Precorp IncやWichita Precision Tool Inc など、アメリカの工作機械製造者は、複合材料の最適化を目的とした新しいタイプの工具やジオメトリー、そしてマテリアルを開発しています。
新型航空機の場合、ハニカムそしてアルミやチタンなど、異なる3~4層の複合材料「サンドイッチ」にドリルで穴を開ける必要が生じる場合があります。その上、すべてに厳しい精度と、層間で剥離無しという条件が付くのです。このため製造者は、異なる層と材料に対して、最適化した新しいタイプの工具を開発する必要があります。
 

Precorp Incには複雑なアプリケーション用のリソースと経験があります。


アメリカのPrecorp Inc は、24台ものANCA MX7 と RX7工具研削盤を使い、航空宇宙業界向けにカスタマイズされた多結晶ダイヤモンド(PCD)と超硬工具を研削しています。Precorp には、航空宇宙産業から自動車産業を対象とした、複雑なアプリケーションを実現する、長い歴史があります。PCD工具を専門とする同社は、高強度炭素繊維強化プラスチック複合材料(CFRP)などをドリル加工する顧客にとって、特にANCAのマシンが適合するとわかってきたのです。


 


 


Precorpのリッチ・ガリック社長は語ります。「我々には、困難で新しいアプリケーションに対応するためのリソースがあります。Precorpのエンジニアリングチームは、常に変化するお客様のアプリケーションに対する独自の知識をもち、最も効果的なソリューションを実現するため、日々努力しています。また、航空機の新世代複合材料向けに開発したワイドレンジの工具を用意しました。お客様の求める高品質な工具の研削に、弊社ではANCAの工具研削盤に頼っています。ANCAのソフトには、工学的な切削工具ソリューションを実現する柔軟性があるのです。」
 

A380とドリームライナーの製造はグローバルな取り組み...

 今後20年間に製造される全航空機の3割は、アジア市場に占められると予想され、これら航空機の構成部品の多くは、アメリカで製造されます。エアバスの例では、アメリカを拠点とした供給業者への支払額、現在の120億ドルを2倍に増やす予定です。航空宇宙関連の供給業者の多くはヨーロッパを拠点とし、エアバス A380は世界中で製造された部品を使って製造される航空機の一例なのです。
 


エアバス A380 の主な構造部品は、フランス/ドイツ/スペイン/イギリスで製造されています。部品サイズが非常に大きいため、特注の船やはしけ、改変を加えた道路などの複雑なシステムを利用して部品を運搬します。A380の構成部品は、ロールスロイスやGEなど世界中のサプライヤーによって供給されています。



ボーイング787 ドリームライナーも同様に、構成部品はグローバルなサプライヤーから購入しています。2012年、購入した構成部品の約75%はアメリカの業者が供給元でした。787プログラムの場合、アメリカ以外の部品とアセンブリの購入割合は約30%です。787 ドリームライナーの製造には、スピリットエアロシステムズ社を含む多くのサプライヤーが関わっています。
これらは、多くの民間/軍用航空機の設計に複合材料を取り入れている2社の例にすぎません。
 

 


 

Airbus A380構造重量の25%は複合材料
 

Wichita Precision Toolは航空宇宙業界の要求を知り尽くしています

 

 

 
Wichita Precision Tool Inc も、ANCAのマシンを利用して航空宇宙関連工具を製造するアメリカの供給業者です。CNCドリル製造や研磨に15年もの経験をもつ同社は、高級切削工具を専門としています。これを実現するためWichitaでは、ANCA 工具研削盤、GX7×2台/MX7×1台/RX7×1台/GX7+ ×1台を活用しています。これには、ANCA CIMulator 工具プログラムシミュレーションソフトと、ANCAの柔軟で使いやすさ抜群の工具プログラミングソフトiGrindも含まれています。
 

弊社の強みは、マシン上の作業を他社より早く完成できることです。通常の製造時間を30%短縮することで、工具の低価格化と同時にお客様の求める先進工具設計も提供できます。」と、Wichita社の経営者ゴードン・ノリス氏が語ってくれました。


お客様のニーズに対応するため、ノリス氏の工具設計と研削の経験を、ANCAのソフトと融合し、コンセプト、またはスケッチ段階からエンジニアツーリングを行えます。「製造困難と思われる複雑な工具の製作/設計を依頼されることもありますよ。」とノリス氏。
ANCAのソフトウェアが、Wichita社の生産性をアシストする一例として、ユーザーがドリルを段階的に製作できるようにするドリルウィザードがあります。ウィザードには良質ドリルを設計する全ノウハウが秘められています。ANCA ソフトがあれば、マシンオペレーターは難しいジオメトリーに気をとられることなく、複雑な工具を容易に作製できるのです。
 

Technicutがイギリスの業界をリード

 

ANCA製品は世界中に輸出され、ヨーロッパはANCAにとって大きなマーケットの一つです。Technicut は、イギリス最大規模を誇る工具製造業者です。繊維強化複合材料や、チタンとニッケルをベースにした超合金などの材料に最適化した、ロータリーツーリング・ソリューションを提供しています。所有す���22台のANCA工具研削盤を利用して、Technicutは多種多様な先進工具を製造しています。

 

サプライヤーと工具製造業者そしてANCAで継続するイノベーション

 振動を抑えるポリマーコンクリートベース、マシン上の新しいプログラムを安全にナビゲートできるMPG送り、CIMulator3D ソフトと使い易くなったToolRoom 2012ソフトなど、ANCAマシンの機能がお客様の求める厳しい精度の実現をお手伝いします。これら機能は航空宇宙など要求の厳しい業界では特に重要です。


さらなる軽量化と耐久性が新しい航空宇宙関連材料に求められると同時に、工具製造業者に対する要求も高まり業界全体の革新が続いています。工具製造業者に利用されているANCA 工具研削盤は、新しい工具を研削するパワーと柔軟性そして精度を提供し続けています。
 

 研究開発と設備拡充などに、ANCAは大きな投資を続けてきました。その成果として、フレを3ミクロン以下に抑えるMicroPlus ワーク保持、工具サポートシステムと新しいMX5工具研削盤などの新製品を発表。さらに新しい製品/マシンも鋭意開発中です。これからも変化が期待される航空宇宙業界のサプライヤーにとって、これはポジティブな動きであることは間違いありません。

2 3月 2013