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2017年12月
ジェットツール&カッター社はアメリカ合衆国でカッター再研磨ショップとして設立され、紙上の注文を受け取り、見積もりを郵便で顧客に返していました。その当初より、大きく成長し、様々な超硬(カーバイド)切削工具を宇宙航空、火器や一般的な加工アプリケーションを速やかに生産できるようになりました。
社長のトッド・サンゾーネはお客さんと品質に注目した基礎を作り上げながら、「宇宙航空の顧客のニーズにこたえるためには、オペレーションのレベルアップが必要になりました。お客様の要件に対応できるように、常に最新のテクノロジーを取り入れることにしています。私達は今弊社の第三世代にあたりますが、4世代目にも健康的で、利益の出る会社を引き継げるようにするつもりです。」と語りました。
工具メーカーであるジェット社は数年前にANCAのMXリニアのマシンに投資しました。当社はロボットローダー付きのMX7(最大出力51馬力)とMX5(最大出力35馬力)のリニアCNC工具研削盤を稼働させています。どちらもANCA Motionの特許付きの円筒形リニアモーターがX軸及びY軸に使われています。MX7に付いた6ステーションの砥石パック交換機能により、非常に柔軟に生産ができます。それぞれのMXリニアマシンはファナックロボットローダーと2台のパレットが内蔵されており、長期的な無人オペレーションをサポートします。MX7は径25mmまでの工具の大量生産に対応しており、MX5は径16mmまでの工具に対応しています。
「これらのマシンのおかげで、工具作りの過程の完全自動化が可能になり、また、今も承っている少量特注から、より大きな量の生産に切り替えやすくなりました」とサンゾーネ氏がコメントしました。「MXリニアマシンは他より大きい工具を持ちやすく、また小さい工具の加工の際に、より細かい動きが可能です。この能力は、自動化している弊社のすべてのMXマシンとの相性が良いのです。そのことが、使用している砥石の品質向上にも繋がりました。質の高い砥石は、原価が高いのかも知れませんが、公差を非常に良く維持できますので、それがANCAのLaserPlusというマシン内工具測定システムとも合います。」
ANCAのLaserPlus工具測定システムは繰り返し性の高い測定と自動的なマシン補正を提供します。ジェット社では、厳しい公差を維持し、研削過程の安定を保つのに役立ちます。LaserPlusシステムは大量バッチの工具において、工具の上と下を両方測定して、工具の振れも確認しながら、± 0.002mmの精度を測定及び維持できます。LaserPlusが工具上下の測定において測定できる最大径は20mmです。
レーザーはマシン内に搭載されており、マシンコレットに入った工具を自動的に測定しますが、加工過程に障害を及ぼす事はありません。LaserPlusはオフラインの外部測定器の必要性を減らす事でコスト削減にも繋がりますが、ジェット社ではサンゾーネ氏は各マシン横に、更に細かい工具検証が必要な場合のために、光学コンパレータを置いています。
ジェットではレーザー測定過程は完全に自動化されており、公差外の条件が発生した場合の補正も含めて、無人オペレーションがサポートされています。これは当社にとって、リニアドライブに加えられたLaserPlusとANCAの安定した基礎の重要なメリットの一つです。リニアマシンは夜間、無人オペレーションをスムースにこなせますので、納品が早く可能になり、顧客のニーズにこたえられる高品質な工具を生産することが出来ます。
切削工具において肝心である外径を、測定および制御するために、ANCAは外径モニタリング用のSPC(スタティスティカルプロセスコントロール)をレーザー測定にインターフェイシングしました。結果として、LaserPlusとSPCの組み合わせでは、例えば6mmの工具の50本バッチにおいて、径の制御ができます。ジェット社はANCAのマネージメントスイートのおかけで1.33以上のCpk公差をキープできています。マネージメントスイートでは、十分なデータを収集でき次第、Cpkを自動的に表示します。
「これは私達にとって、Cpkの条件やより厳しい公差の条件を満たす必要のあるお客さまのための、基本的なエンドミル生産において大変役立っています。」とサンゾーネ氏が語りました。「テーパー式のボールノーズカッターやゲージ径を確認して、実行中のバッチの一貫性を向上するようにすぐに調整することが出来ます。」
「リニアモータの安定性にレーザーを加える事で、マシン��ライツアウト生産の可能性を大きく拡大することが出来ました。これまでは、腕のあるマシン担当者が、マシンが一晩中稼働できるようにセットアップする必要があったのですが、LaserPlusでは、夜間を通して、または日中でも、長時間の実行では絶対的な一貫性が保証されています。」
まとめると、品質や量に関する顧客の要件は高まる一方ですが、ジェットツール社では、設計や生産テクノロジーに投資し続ける事で、それに付いて行く事に成功しています。CNCの柔軟性と自動ローディング・アンローディングおよび工具確認の信頼性は、日ごろの作業に大きな違いをもたらします。