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NEW! エンドミルのプログラミングを劇的に簡素化するソフトウエア ToolRoom 2012

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業界をリードするANCAの工具設計ソフトウェアToolroom、期待の新バージョン ToolRoom2012 が、お客様に多くの新機能を提供します。ここでは、ToolRoom 2012が提供するいくつかの機能について解説します。
 

今回のToolRoom 2012 の主な対象の一つはエンドミルです。新しい機能は、メジャーな新開発からマイナーアップデートまでをいろいろ取り混ぜ、ToolRoom というソフトパッケージで提供され、ANCAマシンを使用した際に、エンドミルのプログラミングや研削方法を大幅に簡素化することです。我々のゴールは、お客様が弊社に期待するソフトの柔軟性を高めつつ、加工する工具のプログラミング過程をマシン上で簡素化することでした。
 

新しいエンドミルウィザードは、簡単で、しかも柔軟なプログラミングを実現

新しいエンドミルウィザード(EMW)は、この目標の達成に向けた一つの大きな手段です。このEMWは、オペレータに簡単な工具の仕様に関する質問をしていきながら、段階的にプログラミングを作成するというプロセスを導入しました。ウィザードは、入力された内容に基づき、加工プログラムを所定のルールと計算にしたがって自動作成します。ジオメトリーや送り速度などのパラメータは、自動的に計算されます。さらに、ウィザードは、マシンまたはシミュレータに取り付けられている砥石の中から、適切な砥石を自動的に選択します。適切な砥石が見つからない場合は、適切な砥石を推奨します。工程の終わりに、オペレーターは「"GRIND” ボタンを押すだけで、適切な工具が研削される」と、確信できるのです。 

 

新エンドミルウィザードは、新しいスクエアエンド、コーナーR、チャンファ、そしてボールエンドミルの製造をサポート


エンドミルウィザードは、プログラミングを簡素化しセットアップ時間を削減、さらにオペレータをトレーニングする必要性と手間を軽減します。シンプルで使いやすいウィザードながら、業界で主に製造される広範囲のエンドミルを作成できるパワフルなツールでもあります。
 

このウィザードの特徴は、独自のカスタム化オプションです。デフォルトのウィザード機能に制限されず、ウィザードを完全にカスタマイズするオプションを提供。一般的に、この柔軟な機能の利点は、異なる製品レンジの工具を製造する際に発揮されます。例えば、「標準レンジ」以外に、「高性能レンジ」の工具も製造する場合、これらの工具製造に使用するジオメトリーと工程が異なる可能性があるため、ウィザードのカスタム化が活用されます。

ウィザード上で、パラメータの割り当て方法、または計算方法もカスタム化可能です。これは、ソフト上の全パラメータに対して、適用できるため、それにより総合的な自由度を提供します。例えば、逃げ角は、工具直径などの寸法を使用した計算式に基づいた値を当てることもできれば、既知数の表から数値を割り当てることも可能です。カスタム化した後は、ウィザードの最初のページからカスタマイズした工具ラインを選択するだけでOK。カスタム化情報はさらに、他のマシンやシミュレータに簡単に転送できます。

 

上図では、EMWを完全にカスタムした例、高性レンジ、標準レンジが表示されています

 

無料の統合3Dグラフィック機能による瞬時のフィードバック

ウィザードからいったん工具が生成された後、オペレータはToolRoom 2012のもうひとつの拡張機能 -I3Dグラフィック- を利用できます。iGrind 工具設計ソフト上に、工具の 3Dモデルが表示され、パラメータが変更されるたびに工具は自動的に更新されます。3Dモデルは数秒で更新されるため、変更されたジオメトリーに対するフィードバックを瞬時に確認できます。
 

これにより、シミュレータ上のプログラミング時間を短縮できるだけではなく、3Dモデルは、マシン上で工具を直接プログラミングする際、重要な役割を果たします。オペレータは、加工を開始する前に、マシン上で3Dモデルを確認することができます。これで工具が正しく加工されるという安心感も得られ、多くの場合、パソコン上のシミュレータでジオメトリーを確認する必要もなくなります。新インターフェースでは、マシンのコントロールパネル上で、3Dモデルの操作をさらに簡素化する、使いやすいタッチスクリーン操作機能が採用されています。

 

上図は、ToolRoom 2012のiGrind上で、完全に統合された3Dモデル例
変更された時点で3Dモデルは瞬時に更新されます

 

3Dモデルはエンドミルだけではなく、iGrind内の全ての工具タイプを対象としています。I3Dモデルには確認と点検以外の多くの利点があります。例えば、ジオメトリーや工程パラメータが変更された時点で予測サイクルタイムも自動的に更新されます。工具の完全研削のサイクルタイム、さらに1回の作業時間が表示されます。この瞬時のフィードバックは工程パラメータの最適化に繋がるため、サイクル時間の短縮に特に有効です。

3Dモデルはどこからでもスライスでき、2次元の断面を確認することができます。3Dモデル同様、2D断面では作業や砥石選択などのオプションのカラーコード表示もできます。プログラムされたジオメトリーの確認のための簡単な計測も可能です。このような計測は3Dよりも2Dを通して実行することが推奨され、プログラムされたジオメトリーの確認と検証の大きな助けになります。
 

 

上図では、3D表示に加え、任意のツール断面をiGrind内で直接確認できることに加え、
基本的な測定をその断面上で出来ることを示しています

 
劇的に高速化したシミュレーション

素早く効率的に統合3Dモデルを生成するメカニズムは、現在ANCAのCIMulator3Dソフトと兼用されています。そのためToolRoom 2012のユーザーは、現在使用している CIM3Dのバージョンに関わらず、シミュレーション速度が著しく向上したことに気づくでしょう。工具の複雑度によりますが、最大10倍までの高速化を実現できます。タップやボールノーズエンドミルなどの一般的な工具に対しても、この機能がとても有効に働きます。

 

ToolRoom 2012 を使用した場合のCim3Dソフトでのシミュレ���ション時間の短縮幅を表示
  


プローブ測定なしの正確なエッジ計算(Kランド)

iGrind に、設計環境下で3Dモデルを分析できる飛躍的新機能が加わりました。従来は不可能または大変難しかった作業を大幅に簡素化。ドリルポイント上のKランド研削がその1例です。
 

ToolRoom 2012 登場前は、リップジオメトリーを得るために、ドリル上のカッティング・エッジをプローブで測定する必要がありました。Kランドの厚さは、髪の毛の約半分の50ミクロンです。ドリル形状を正確に測定し、Kランド公差を研削することに、ドリルのセットアップタイムの大半を費やしていました。
 

上図3Dモデルの赤線が強調する通り、測定なしに3D工具モデルを分析することで、
iGrind はドリルリップエッジを正確に計算することができます

 
iGrind は、3Dモデルの高性能解析により、ドリルの切れ刃を識別できるので、製造中のデジタイジングを必要としません。マシンが正しくセットアップされていれば、少しの調整でKランドを公差佐内に加工できるので、このような工具のセットアップ時間が大幅に短縮され、不良品生成の可能性を軽減できました。
 

複雑なプロファイルでも完璧に計算

3Dモデルの分析機能はプロファイル工具も対象としているため、すくい面の補正という長年の課題を解決。工具に正確なプロファイルを研削させるためには、溝の曲面をいかに補正するか、ソフトが計算する必要があります。複雑な溝形状の場合、従来は時間をかけて溝を測定する以外の方法は、ありませんでした。この作業にはセットアップとサイクル時間が必要で、研削前にジオメトリーを簡単にシミュレーション、または確認することもできませんでした。
 

ToolRoom 2012 の場合、プロファイルソフトは、溝の形状、またはプロファイルの複雑度に関わらず、工具のカッティング・エッジを正確に把握可能なため、必要な補正を自動計算します。そして加工工程と形状は、デジタイジングデータなしで直接 CIM3D 内で確認できます。プロファイル工具は、通常小バッチで研削されます。このため、ToolRoom 2012の短セットアップ時間と、ゼロ廃棄率は、貴社のプロファイル研削の収益と競争力を確実に高めます。 

 

 

上のプロファイルは、ToolRoom 2012 の3Dモデル機能を使用して、測定なしでのすくい面の補正を行っている例を示しています


レーザー測定されたプロファイル

ToolRoom 2012 には、ボールエンドミル、コーナRエンドミル、プロファイル工具のレーザー測定による補正のサポートも含まれています。レーザー測定は、ANCAマシンのオプションとなります。工具をマシンから取り出すことなく、工程中に工具ジオメトリーを正確に自動測定し補正が可能になります。

 

ToolRoom 2012は、ボールエンドミル、コーナRエンドミル、そしてプロファイル工具のレーザー測定をサポートします

 

ToolRoom 2012のレーザー測定と自動フック補正機能により、プロファイル工具を少ない労力で簡単にiGrind内プログラムし、CIM3Dで確認後、マシンで研削し自動的に補正できます。工具をマシンから取り出す必要がないため、特殊な工具サポート、または位相合わせソフトは必要ありません。マシンはオペレータの介入なしで、工程の最初から最後までの生産性を維持しつつ、長期の外部測定課程で発生するマシンの温度変化の課題もなくなります。レーザープロービングは高価な測定器を必要としません。上記の通り、レーザープロービングの利点は非常に多くかつ重要です。  
 

 

上図の砥石プローブオプションは、ToolRoom 2012 でサポートされ、貴社の加工工程に精度と再現性を新たなレベルに導きます

 

砥石設定によりセットアップ時間をさらに短縮

自動化と再現性をさらに高めるため、マシン内に取り付け可能な砥石プローブを用意して、オペレータが砥石を設定する作業をなくすことが出来ます。プローブの精度と再現性は、オペレーターが行う砥石パックの内部設定と比べ優れているのは証明されています。手で行う測定では、オペレータによって、設定値が大きく変わる可能性があります

Toolroom 2012 、ほかにもセットアップ時間とプログラミングの簡素化、精度と再現性の向上、自動化の向上、さらに従来は実現できなかった新しいジオメトリーなどを目標とした、多くの改善機能が含まれています。

以上、ToolRoom 2012 にアップグレード、または新しいマシンを購入した際に、お客様の得られる主な改善機能について触れました。
 

 

2 6月 2012