ANCA と ZOLLER のインターフェースを使った切削工具の測定と補正技術がお客様の工具ニーズに合わせて拡張

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切削工具メーカーとして、優れた切削性能を得るためにも、その形状を正確に実現しなければなりません。これを正確に実現できれば、ライバル企業よりも優位に立つことができ、結果的に工具メーカーとしても高い評判を得ることができます。ZOLLER の測定機械と ANCA のソフトウェアのコミュニケーションをスムーズにすることで、工具測定、砥石測定、形状測定さらに補正工程をより簡単に行い、生産性も向上します。このパートナーシップにより、工具測定に自動化と優れた精度を実現し、お客様に大きな恩恵をもたらします。

背景
ZOLLER の測定機械は、切削工具の複雑な形状を測定するための有効なツールとして、市場で広く採用されています。工具の外径や形状の工程内測定には LaserPlus や iView が人気で、非常に便利なツールとして知られていますが、この ZOLLER のシステムなら、さまざまな工具形状を自動で測定することが可能です。ZOLLER は、主に、工具のセットアップ時、もしくはロット運転中に断続的により詳細な工具測定を行い、公差内であることを監視します。

ToolRoom RN33.1 を含むこれまでのインターフェースではXML形式のみのサポートでしたが、最新の RN34.1 では、XML と GDX （GDXはISBE GmbHの登録商標です）® インターフェースの両方をサポートしています。ZOLLER と ANCA 両者のリリース詳細は次のとおりです。


Zoller Pilot 3.0 プログラムバージョン 1.18.7.20043	Toolroom RN34.1 アップデート 52.0

注記：新しいインターフェースは、GDX® プラットフォームがベースになっています。GDX® フォーマットをサポートしており、GDX® インポート/エクスポートをサポートしている他の測定機械と互換性があります。

通信方法
ZOLLER と ANCA が同じネットワーク上にある場合は、USB キーを使ってデータを転送するか、直接ネットワーク通信を使って転送することができます。

ANCA-ZOLLER 測定フィードバック
測定とフィードバックのプロセス開発にあたり、各パラメータ/機能 (記事の最後に記載) について、ANCA と ZOLLER は協力して、一定の ZOLLER 測定プロセスと、直結されている一定の ANCA 研削パラメータ調整をひとつにまとめました。砥石調整機能は、この補正方法ではオプションとしてサポートされていません。これらの調整は、デザインパラメータを変更することなく、補正としてパラメータに適用されます。

パラメータ調整

ANCA - ZOLLER 測定フィードバックを設定するには、ToolRoom 測定ウィザードが最も簡単です。このウィザードでは、特定の工具で利用可能な機能リストを使ってユーザーをガイドします。ユーザーは、何を測定するか、補正を適用するか簡単に選択することができるようになっています。

ToolRoom 測定ウィザード

さらに、ユーザーは各パラメータに必要な長さ/角度の公差を指定することが可能で、数値が公差内であれば、Zoller から戻ったときに補正されないようにすることもできます。

それぞれの機能は、測定がデフォルト (推奨) (赤線) 設定になっていますが、これは測定のためにデータを Zoller に送信する前に手動で調整することができます。公差設定は、他の Tom ファイルからインポートすることが可能で、すべてのパラメータと公差を個別に再設定する必要がありません。

	別の Tom ファイルからのインポート
測定軸位置の設定

測定データ (GDX® ファイル) が ANCA 研削盤にインポートされると、測定されたパラメータは公称値として取り込まれますが、設計値と比較され、それに応じて調整が行われます。この時、公差内の値は補正されませんが、この機能を無効にすることも可能です。

注記：このファイルはネットワーク経由で転送することができますが、オペレータが正しいファイルを選択し、工具を Zoller マシンに運んで、正しいマシンに補正を適用する必要があります。AIMS (ANCA統合生産システム) の開発に伴い、ロットの研削中に工具搬送と測定、補正を自動で行うシステムを提供していこうと思っています。

測定と補正の検証パラメータ更新リスト

Zoller 社との最近の共同開発により、ANCA 研削プログラムに直接フィードバックできる測定可能な工具の範囲が大幅に拡大されました。現在対応可能となっている形状の多くは、お客様のご要望を反映させたものとなっています。