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Tru-Edge Grinding -独自研削技術を医療機器市場応用-

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Tru-Edge Grinding Incは、金属加工用途を対象とした切削工具の設計と研削を専門にしていました。

 

しかし最近、オハイオ州のセント・ヘンリー所在のTru-Edge Grinding Inc は、その研削ノウハウを手術用のカッティングツールに応用しています。工具研削に関する知識は、医療分野にうまく移行でき、高品質な製品を従来より短期間で納品しているのです。
 

成長を続ける同社は、医療関連の研削作業の ISO:9001 とISO:13485 の認証を取得しており、手術用カッティングツールを研削し、2級と3級の医薬品製造業者をサポートしています。
 

これまで100種類以上の手術用ツールを研削し、現在では手術用ツールがTru-Edge Grindingの業務の約10%を占めています。ISO認証取得は医療業界での評価を高め、さらに業績を上げるでしょう。
 

経営者/ゼネラルマネージャーのティム・ナプケとANCA MX7マシン


「私たちは多くの異なるドリルやリーマーを研削しています。ANCAマシンを使ってあらゆる工夫をし、結果として多様な医療機器を対象とした作業が可能になりました。私どもの研削に関する経験のおかげで、効率よく、しかも時間を節約しながら、手術道具を研削する方法を開発することに成功したのです。」と、経営者/ゼネラルマネージャーのティム・ナプケ氏が語ります。
 

手術用ツールは、形状が非常に複雑なため、2〜3年前までは、フライス、旋盤、そして手作業で製造していました。しかし、現在では、要求されている形状と仕上がりの一貫性を、フライス、旋盤、手作業では実現できないため、医療用機器製造業者は、研削盤を使用して製造されることが求められています。
 

「Tru-Edgeでは、一回のセットアップにより、素材から製品まで加工でき、さらにバリ取り作業も不要です。骨用のラスプや、多刃数ツールなど、特定の部品の複雑度により、一つの部品のサイクルタイムが1時間以上ということもあります。しかし以前は、フライス、旋盤、バリ取りや磨き作業を含む6工程で、同じ部品加工に数時間かかったものです。我々は骨用ラスプの製造時間を、何時間も短縮することに成功しました。」と、ティム氏。
 

製造可能な複雑な医療機器の例 
 

用途にピッタリのANCAソフト 

 

医療関連機器の高難度な研削作業を行うには、ANCAソフトがキーポイントです。Tru-Edge が特に成功を収めたのが骨用ラスプ。ティムさんによると、このタイプの医療部品製造に成功すればどんな部品でも製造できるとのこと。
 

ANCA ToolRoom スイートのANCA iGrind Medical ソフトウエアは、素晴しいとしか言葉が見つかりません。我々は当初、ANCAのマシンで骨用ラスプのモデルを作るのは、無理ではないかと懐疑的でした。しかし、最初のテストで完璧に仕上がったのです。」とティムさんが語りました。「インプラントを含む、ほかの医療工具などの製造は、複雑度が非常に高く、研削盤には荷が重いのです。」
 

エンジニアリングプロダクト・開発マネージャーのフランク・セガー氏によると、「お客様から頂く新規医療部品のソリッド・モデルが完璧でなかったり、完成していない場合もあります。しかし、ANCA はこれらのモデルを参考にして、ラスプを対象としたテスト研削プログラムを作成し、とてもよい結果が出ました。そのデモ製品に満足したので、ANCA マシンに投資し、ほかの類似した部品も製造することにしました。」
 

医療部品製造用のマシン

 

Tru-Edge が所有する14台のANCAマシンのうち、医療関連の製造には MX7TX7+ を主に使用しています。医療道具製造専用に4台のマシンで、増産となった場合、現場には追加マシンを置く余裕があります。
 

MX7 は、最大直径25ミリ(1インチ)までの工具研削が、行えるよう最適化されています。「MX7は、HSK砥石パックが6個収納可能な、砥石パックチェンジャーを装備しているので、ステンレス素材の異なる工具、または異なる複雑な形状の工具を大量に、1回のセットアップで製造できる、柔軟性を持っていますので、サイクルタイムも削減できます。」とフランクさんは語ります。 


 

TX7+ は製造を中心としたマシン。強靱な材料に対して、精密研削を行うために、37kW のスピンドルを装備。Tru-Edgeの工場にある全マシンに、同じソフトが使用され、全マシンで医療用ツールのプログラムを実行することができます。さらに、TX7+にはフライス用工具ホルダーが用意されているため、Tru-Edgeはミーリング加工能力も備えています。
 

医療ツールは、通常17-4ステンレス製…、フランクさんは語ります。「この数年の間、ステンレスについていろいろと学びました。勉強になり、大きな経験にもなりました。使用するステンレス素材により、ビトリファイドCBNか、標準CBNのどちらが最適な砥石なのかなど。どの砥石がステンレスの特定の加工に適合するかの試行錯誤を繰り返したのです。」
 

 ANCAオプションで違いが出ます

 

ANCAマシンの一部オプションは医療用途に最適で、しかも一貫した研削結果をお届けします。まずはANCAの加工サイクル中の砥石ドレスです。
 

ティムさんは語ります。「工程中ドレスは精度が重要なため、ドレス機能のないマシンは2度と導入しません。加工プログラムは加工部分の加工ポイントに基づいています。加工中ドレスをすることにより、加工ポイント、つまり加工部品に対して、砥石の位置をマシンが常に把握できます。自動ドレスにより砥石の形状を保持し、ドレスされた砥石が、工具の形状を一貫して保持します。」
 

研削サイクルタイムも向上します。砥石の目立ての自動化により、製造中の休止時間が削減され、バッチ中の砥石の状態も維持されるため、無人製造加工が可能になります。
 

さらに、ステンレス素材の研削の場合、砥石の定期的なドレスは工具の焼けと材料へのダメージを抑え、同時に研削力とスピンドル負荷を削減するオープンな切削砥石を保証します。 
 

柔軟性と使い易さで知られるANCAのソフトウエアは、目立て工程条件を完全にサポートするため、砥石の減り量を最小限に抑えることを保証します。
 

医療ツールは非常に長く、細い場合があります。そのためオプションとしてANCA P軸上の(移動ステディ)を用意しています。


 

ANCA TX7+に装備された移動ステディ(P軸)
 

ANCA の P 軸が研削砥石と工具をしっかりと支える移動ステディと共に作業することで、このように長いリーマータイプの部品を問題なく研削できます。」とティムさん。「これが装備されていないマシンは導入しません。このマシンは、そのままでパーフェクトでした。多くの医療カッティングツールは複雑で、工具の保持が難しいのですが、P軸はこのような課題を取り除いてくれます。」
 

ANCA 移動ステディは、マシンに追加軸(P軸)を与え、CNC制御の下、常に砥石の加工ポイントの真下に、工具が位置すように保持します。。砥石の真下に工具を保持することで、細長い工具に対する複雑な作業の信頼性と一貫性を実現します。
 

「従来の固定サポートステディは、短い工具なら十分に支えることができますが、最長600ミリの工具製造になると、固定サポートでは工具長に沿って継続的に支えることができません。」とフランクさんが解説します。 
 

Tru-Edge の予測可能で高品質な医療部品研削工程は最も重要なメリットです。ティム・ナプケ氏いわく、「医療ツールの最初のお客様が初めて部品を見た時、『完璧な寸法精度だ』とコメントされました。それがANCAの素晴らしさの証なのです。」

 

2 10月 2012