ニュースレターを発行 2019年11月

ANCA 社は、お客様のニーズに耳を傾けることで高い支持を受けてきました。  汎用性に優れた標準的な製品のみを取り扱うのではなく、当社では、カスタムソリューションを提供しております。ANCA 社のエンジニアチームは、機械設計や電気設計、ソフトウェア、さらにプロセスソリューションをカスタム設計することで、標準的な製品のみならず、その範囲を拡大することで、お客様のニッチなニーズを満たしてきました。


 
ANCA 社のプロダクトマネージャーである Simon Richardson 氏は「お客様の要件に真っ向に挑む新技術を開発することで、競合企業に対する優位性を確保できると考えています。当社の創業者たちは、当社最大のヒット商品がカスタムプロジェクトから誕生していることをよく耳にします。」


最近では、米国を拠点とする特殊工具メーカーである   AB Tools, Inc. が、特殊な超硬インサートを製造できるソリューションを求めていました。この製品に対する需要が高まってくることを知り、ANCA 社に MX7 Linear をベースとした特殊インサートの自動装てんと研削に適したソリューションを注文してきました。これまでのマシンや工程では彼らの要求を十分に満たすには不十分だったのです。

AB Tools 社の工場主任の Alfred Lyon 氏は、「AB Tools 社の社長 Jon Baker 氏と自分は、この全体の流れに非常に感銘を受けました。自社テストから受け渡しまで Simon Richardson 氏が同席し、私たちが求めるニーズと目的にしっかり耳を傾けていただきました。その後もメールでのやり取りや Pat Boland 氏との話し合い、さらに優秀で、私たちの要求を満たし、最高の仕事をしてくれたカスタムソリューションチームに会うためメルボルンまで行きました。」

「あと、ANCA 社は最終調整を解決するため、エンジニアを派遣してくれたのも驚きでした。私たちが要求していた以上の結果をもたらしてくれたのです！」

このエンジニアチームが要求を受けていたソリューションは次のとおりで :
 

• AB Tools 社の Shear Hogs インサートの自動装てんと研削
• 簡単セットアップでの研削
• サイクルタイム要件への合致

カスタムソリューションエンジニアチームは、Robomate を使い、ANCA MX7 に改良を加えました。  開発された新しい設計内容は次のとおりです。
 

• インサートに合わせて、カスタムパレットを使った装てんシステムを改造しました。カスタムパレットを最大 442 個のインサートを保持することが可能となりました。さらに、この容量は、MX7 Robomate で利用可能な 4 個パレットアップグレードオプションを注文すると簡単に増やすことができます。

•   ロボット式グリッパーヘッドを改造することで、ロボットがインサートと止め釘を一緒にピックアップしたり、動かしたりすることができるようになりました。  ロボットの装てんソフトウェアは、マシンがインサートをピックアップして、交換ステーションで止め釘をロードしたり、アンロードしたりできるように開発されています。 

•   インサートを固定するためのカスタム金床の保持装置をカスタムし、力調整が可能なドローバーシステムが追加されています。  このドローバーにより、さまざまなサイズのインサートの研削とサイズの異なる工具をしっかり固定することが可能です。

• ソフトウェアのインターフェースでは、コーナー半径、外周逃げ角、すくい面の大きさなど、指定のインサートのパラメーターの調整を可能にします。  デジタイズされたソフトウェアでは、研削前にインサートの向きも確認します。

Alfred 氏は、「ANCA 社には、初日から感動させてもらいました。基本的に AB Tools Inc. 向けの新しいタイプのマシンを製造することは、単に印象的なだけでなく、凄いことです。それまでに使用しているのと同様のマシンを購入することもできましたが、自分たちの可能性を広げ、プロセスをシンプルにするため、ANCA 社に支援を求めたのです。この新しいマシンはすべての要求を上回り素晴らしいものでした」 

19 11月 2019