製造の世界において急速に普及しているのが「トレーサビリティ」です。この「トレーサビリティ」とは、記録された識別情報によって、アイテムや製品が辿ってきた履歴や場所を把握する能力を指しています。工具製造業界において、個々の工具を追跡する必要とその使用やそれまでの再研磨の履歴を把握することはもはや常識となり、エンドユーザーは常に品質と生産性に優れた工具を手にすることができるようになりました。 

工具製造プロセスにおいて、工具のレーザーマーキングは、基本となる工具の形に関する情報を提供するためだけでなく、工具の生産地や再研磨履歴に関連する情報を追加するために必要なステップとなっています。そのため、レーザーマーキングには、明確で、読みやすく、理解しやすい識別情報が求められています。
 

次のような理由から、レーザーは工具マーキングに最適な技術とされています。第一の理由が、工具の寿命が尽きるまで、レザーなら識別しやすく、マークした情報が消えないことです。その品質は一貫しており、コントラストが高く、表面の乱れが最小限に抑えられます。いずれも切削工具のパフォーマンスにとって重要なことです。次に、レーザー技術は完成しており、長年にわたり、その一貫した高い信頼性が保証されている点です。

標準的な手動によるレーザーマーキングステーションを使用する際の難題は、その業種に関係なく、この作業が特に大きな労働力を必要とすることです。レーザーマーキング作業をオートメーション化することは、この難題を解決する直接的なソリューションとなり、さらに多くのメリットをもたらします。オートメーションシステムならば労働コストを抑えることができますし、人為的ミスを減らすこともできます。さらに、これにより手の空いた従業員にはより付加価値の高い仕事を任せることが可能となります。そして導入した後は、非常に少ないメンテナンスで、何年にもわたって長くお使いいただけるのもこのシステムの特徴となっています。

ANCA 社では、様々なアプリケーションや個々の要求に応じてお偉いいただけるように、次のふたつの自動レーザーマーキングシステムをご用意しました。


RoboMate LaserEtch

RoboMate LaserEtch は、TX および MX 用の ANCA 社 RoboMate ローダーにお使いいただけるレーザーシステムで、作業中の各工具にレーザーマーキングできるシステムです。便利でコンパクト、汎用性の高いソリューションとなっています。 研削後、工具に、工具 ID や企業ロゴのようなデザインを自動で刻印することができ、しかも工具のタクトタイムを延ばすことはありません。つまり、このシステムならば
 

 
AutoMarkX

独立型自動レーザーマーキングステーションシステム AutoMarkX は、ANCA 社がお届けする最新工具生産ソリューションです。2枚の工具パレットをセットするだけで、ロボットがレーザーマーキング作業を行うので、手の空いたスタッフは、工場内の他の作業を行うことができます。さらに、このユニットは幅広い工具サイズに対応可能なので、多くのメーカーにご使用いただくことが可能です。