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2020年7月
Duncan Thompson – EDGe およびダイヤモンドプロダクトマネージャー (ANCA)
ダイヤモンド (または PCD - ダイヤモンド焼結体) 切削工具は、正しく使用することで、その耐久性は同レベルの超硬工具の最大 20 倍へと跳ね上がります。 何よりも衝撃的なのは、ANCA 社の EDGe に取り付けられたソリッド PCD ヘリカルエンドミルとドリルの最新工具がこの特徴をさらに進化させることです。 3C (電子機器) と航空宇宙製造業界は、今、より優れた生産性と完成部品のより高いクオリティを実現できる工具が求められています。
ソリッド PCD チップを超硬シャフトにろう付けしたものをヘリカル工具に使用
5 軸 CNC マシンをはじめ、回転 EDGe プロセスを備えた ANCA EDGe は、複雑な 3D 切削工具作りに最適です。 ANCA 社には、ToolRoom ソフトウェアを使用した回転切削工具における複雑な形状の設計と製造をサポートするソフトウェア開発という歴史と経験があります。 ヘリカルドリル工具だけではありません。最新版のソフトウェアでは、ヘリカルエンドミル (正方形、コーナー半径、ボールノーズ) の製造も可能です。
EDGe で製造したソリッド PCD 付刃ボールエンドミルとドリル
経済的で希望通りのソリッド PCD 付刃工具の実現という市場と技術開発の同調がある中、今後有望とみられるこの技術は、切削工具メーカーにとって最高のタイミングで実現しました。 PCD工具のユーザーたちは、従来の PCD 工具の剪断切削刃で可能な限り長い寿命と優れた剪断能力の実現を求めており、特に、3Cと航空宇宙業界はこれを熱望しています。 さらに、ソリッド PCD 付刃製造工程が完成されたことで、より手頃な価格になったのです。
柔軟性が PCD 付刃工具を区別する
ソリッド PCD 付刃工具には数多くのメリットが存在します。最も大きなメリットは、やはりさまざまな工具形状への応用力です。この EDGe の ToolRoom ソフトウェアを使えば、ろう付けされた平面 PCD インサートを備えた同等の工具よりもはるかに優れた切削特性を備えるドリルとエンドミル両方のヘリカル切削工具を製造することが可能となります。
従来の PCD 回転切削工具は、超硬工具本体にろう付けされたフラット PCD チップが特徴です。 PCD は刃先の寿命には好影響をもたらしますが、設計上、刃先の形状は、フラットなフック面の剪断 (直線) 刃となり、 本質的に工具の性能に限界をもたらしてしまうのです。
切断性能に限界のあったこれまでのろう付けされた PCD カッターの剪断刃
ソリッド PCD 付刃工具を使えば、工具設計者は優れた適応能力を手に入れることができるため、従来の超硬工具と同じ方法で、さまざまな切削用途に適した形状の工具を作ることができます。 刃の形状だけではありません。この特徴は、削りくずの形成と排出に重要となる縦溝と刃溝の形状にも当てはまります。
さらに、ろう付けされた PCD 工具の最小サイズは通常 6 mm となっているところ、このソリッド PCD 付刃工具ならばこれよりはるかに小さい工具を作ることができるというのも重要なポイントです。 0.3 mm のドリルや 3 mm 以下のフライス製造を可能にする EDGe を使ったマイクロ工具 (ドリルとエンドミル) は、3C市場で広く使用されています。
切断性能に限界のあったこれまでのろう付けされた PCD カッターの剪断刃
ソリッド PCD 付刃工具を使えば、工具設計者は優れた適応能力を手に入れることができるため、従来の超硬工具と同じ方法で、さまざまな切削用途に適した形状の工具を作ることができます。 刃の形状だけではありません。この特徴は、削りくずの形成と排出に重要となる縦溝と刃溝の形状にも当てはまります。
さらに、ろう付けされた PCD 工具の最小サイズは通常 6 mm となっているところ、このソリッド PCD 付刃工具ならばこれよりはるかに小さい工具を作ることができるというのも重要なポイントです。 0.3 mm のドリルや 3 mm 以下のフライス製造を可能にする EDGe を使ったマイクロ工具 (ドリルとエンドミル) は、3C市場で広く使用されています。
- 数ある PCD 加工プロセスの中で、EDGe で使用される回転エロージョンは、ソリッド PCD 付刃ドリルとエンドミルの製造に最適です。 放電加工では縦溝と刃溝の形形成ができません。さらに、レーザーアブレーション加工は非常に高価な初期費用がかかり、極小のソリッド工具でない限り、結果的に無駄使いとなってしまうのです。
- ANCA 社の EDGe には、放電加工と超硬研削技術の両方が備えられています。 これらのソリッド PCD 付刃工具には超硬までの縦溝と OD 形状が必要なので、これも重要なポイントっとなります。 放電加工技術と研削技術の両方を備えているため、どんな材質でも最適なプロセスを選択することができるのです。
- 超硬研削技術における知識と経験に基づき構築された ANCA ToolRoom ソフトウェアは、使いやすく、その柔軟性が広く評価されています。
- ANCA 社の EDGe は、従来のろう付け PCD 剪断工具や超硬研削などの用途でも、しっかり働く汎用性の高いマシンです。
ヘリカルエンドミルとドリルを製造することが可能な最新ソフトウェアを備えた EDGe マシンが、生産性能に適した価格の新しい工具を求め続ける市場において、短時間で結果を出したい切削工具メーカーを支えます。
8 7月 2020