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2020年11月
研削時に、砥石に切削が付着することがあります。スティッキングの目的は砥粒を露出させボンドを取り除き、クーラントと切削がダイヤモンドまたは砥石に埋め込まれたCBN砥粒の間を明確に通過できるようにすることです。砥石のスティッキングは適切な状態に戻すために定期的に行われます。
スティックの材質と成分は用途によって異なりますが、多くの場合、白色の酸化アルミニウムまたは炭化ケイ素の材料が使用されます。 スティッキングプロセスは、CPX Linearでピンチ/ピール法を使用するレジンボンド仕上げ砥石研削ブランクにとって、とりわけ重要です。
ピンチ/ピール研削では、荒削り砥石はほとんどのマテリアルを除去し、仕上げ砥石がブランクを最終サイズまで研削するための少量の取り代を残します。故に、仕上げ砥石のスティッキングは、主に大量のブランクを研削する場合、重大なプロセスとなります。ここでの要点はCPX Linearの荒削り砥石はとてもハードなグレードのメタルボンドであると言うことです。荒削り砥石設計と構造が意味することは、頻繁にスティッキングを行う必要がないということです。
CPXの仕上げ砥石のスティッキングが持つ問題点の解決策が、ホワイトスッティックアッセンブリーなのです。CPXホワイトスッティックアッセンブリーは常に取り付けられているわけではなく、不定期にニーズがあった時のみフィットされます。完全なパッケージは、取り付けアーム、酸化アルミニウムスティック、クーラントノズルアッセンブリー、およびアプリケーションソフトウェアから成っています。スティックを掴むアームはアリ溝ブロックを用いることで、Xサドルに簡単に取り付けることが可能になりました。アッセンブリーの取り付けが終了したら、スティックは最初に手作業で仕上げ砥石にプログラムされます。スティッキングは次に、V軸仕上げスピンドルとX軸を砥石のスティックのためにプログラムされた位置に移動させることで実行されます。
仕上げ砥石のスティッキングで沢山のメリットが得られます:
- 工具のヤケ、砥石の摩滅を低減します
- ブランクの品質とサイズが保たれます
- 砥石のサイクルタイムと平均余命を延ばします
- 切削砥石のスピンドル負荷を低くします
- より長時間の無人工程が可能になります
ホワイトスッティックアッセンブリーのアームにスタンダードスティックサイズ25mm (1”) x 15mm (5/8”) x 100mm (4”)の適用が可能です。ホワイトスッティックアッセンブリー・レトロフィットキットはお客様が既に設置済みのCPX Linearマシーンにも利用可能です。セットアップにかかる時間は10分以下で、最小限の中断時間をお約束いたします。ホワイトスッティックソフトウェアには、砥石の効果的なスティッキングのために役立つ幾つかのオペレーションがあり、その中にはスティッキング距離があり、砥石がホワイトスッティックの面全体を通過していることを確認します。パス毎のインフィードと軸スティッキング速度を決定するための送り速度も利用可能です。使用者が砥石がホワイトスティックを行き来するパスの数を設定することもできます。
CPX Linearの素早い取り付けが可能な半自動のホワイトスティッキングプロセスには、高い安全性とコスト削減のメリットもあります。CPXホワイトスティックアッセンブリーを利用することにより、正しい力が適応され、オペレーターがマニュアル的に手で砥石にスティックする必要がありません。スティックは均等に摩耗します:摩耗は減少し、ボンドの一定の量が砥石から取り除かれます。このプロセスは常に行われ、スティッキングがそのような状態の時、砥石は優れた性能を発揮します。
24 11月 2020