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スクリプティングを使って 自己流で研削加工

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スクリプティングでは、より賢く仕事をこなし、簡単に生産性を向上できます!ANCAのソフトウェア プロダクト マネジャーであるトムソン・マッシューはスクリプティングを習うのは実は簡単だと説明します。有力な新しいレベルの自動化として、スクリプティングではANCAのソフトウェアスイートの既存の力を大幅に増やすことができます。更に、ToolRoomソフトウェアスイートに標準で含まれているので、無料で使用できます。


トムソン氏は話します、「スクリプティングは、iGrindなどといったANCAのアプリケーションソフトウェアにおいてのタスクの自動化専用に開発された、簡単なプログラミング用の言語です。単純なレベルでは、スクリプティングはキーボードとマウスを使用して実現できる殆どの工具設計タスクの自動化に使えます。例えばパラメータ値の入力や2次元エディタで線やアークのエレメントを描く作業です。また、よりレベルの高い内容では例えば、グラフィカル ユーザ インターフェイス付きの機能豊富なカスタム ツール ウィザードの様な、洗練されたソリューションの作成にも使用できます。」


「スクリプティングは、マイクロソフトエクセルでマクロを使用するのと少し似ています。マクロは単純に『記録して繰り返す』といった自動化機能であったり、または非常に複雑なタスクをこなせるようにプログラミングする事であったりしす。これがあるからこそ、エクセルはこれ程柔軟性の高いソフトウェアとして成功しています。」


「スクリプティングについて、『プログラミング言語』と聞くだけで引いてしまう方もいると思いますが、怖がらないでください。スクリプティングはシンプルになるように開発されていて、様々なツールも提供してくれます。そのポイントを強調するのは、スクリプティングは、トレーニングに少しだけ投資すれば、それが非常に大きな生産性アップという形で帰ってくるからです。更に、スクリプティングは進化しつつある技術です。その能力は、ToolRoomのリリース毎に拡大しています、」とトムソン氏は語りました。


スクリプティングのベネフィットを簡単にまとめます:
 

• プログラミングとセットアップ時間の短縮: 工具設計工程の自動化


•  プログラミングエラーと廃棄物(スクラップ)の削減: 頻度の高いタスクを自動化して、手動入力によるっミスを削減


• プログラミング工程の単純化:複雑な工程や幾何学に対する知識をスクリプトで抑える事で、プログラマーやオペレータの業務負担を削減


• 知識保存:設計や工程の知能をスクリプトでキャプチャーして、それを自分のソフトウェアで使用


• 競争力アップ:ソフトウェアの行動を自分で決めて制御して、競争相手との差を付ける。これはANCAソフトウェアにしかない有力なフィーチャー


• 知的財産を保護:多くのセキュリティオプションは、スクリプトの暗号化を可能にする。スクリプトにライセンス保護をかけることも可能


• 配布と販売:保護されたスクリプトを配布・販売することが可能。製造社が再研磨を行う側のカスタム再研磨ウィザードを、幾何学の詳細を明らかにせずに、送信可能

• 投資収益:スクリプティングは学習しやすく、有力なツール。使用できる場面が多いため、その知識を広く使って多くのベネフィットを得られる
 

この記事の目的は、スクリプティングのチュートリアルになることではありません。あくまでも例として、以下にて、単純なドリルを、既存のドリル径の95%の寸法に仕上がる様、バックオフ直径の設定をする方法を紹介します。


! Get the Tool Diameter from the currently opened file (開いたファイルから工具径を入手)
toolOD = get("tool_od");


! Set the OD Backoff Diameter to 95% of the Tool Diameter (OD バックオフ径を工具径の95%に設定)
set("r_od_bk.backoff_od", toolOD * 0.95);
 


Figure 1 : 単純なスクリプトの例。OD バックオフ径(黄色で表示)を工具径の95%に設定。様々な幾何学の方式を基に、スクリプトを複数の工具パラメータに対応するように延長した設定をすることもできます。工具ファミリー毎にプログラミングする事は、このシンプルなスクリプティングメカニズムを使うことで、可能になります。スクリプトはメニュー項目として割り当てるとワンクリックで実行でき、またはスクリプティングエディターから直接実行する方法があります。

 

Figure 2 : 工程の知識、例えば溝のフィードレート対工具径の比率、はスクリプトで簡単にキャプチャーできます。この例では:(1) フィードレート対工具径の比率は今までの経験を基に決定されます。(2)スクリプティングの場合、スクリプティングエディターにこのような関係をより簡単にプログラミングするためにツールがあります。(3)多くのコード(暗号)は、スクリプトが書かれているエディタに自動的に書き込まれます。(4)スクリプトは保存されて、オプションでiGrindの『Utilities』に加える事ができます。これによってオペレータがメニュー項目にクリックするだけで、溝のフィードレートを、現在の工具径を基に設定できます。この延長として、パスの回数、パス事のインフィード、コア径などを設定することも可能です。

 

 

Figure 3 : Endmillファイルを特定のファイル名形式で保存してくれる便利なスクリプトの実例。この例のスクリプトは現在開かれているファイルから必要な情報を収集し、それを基にファイル名を作成します。例えばミル種類、角R(該 当 する場合)、工具径、溝の数、ヘリックスやテーパー角などが用いられます。OKを押すと、スクリプトがファイルを適切なディレクトリーに保存します。これはスクリプトが日常的なタスクを自動化する事の例です。

 

 

Figure 4 : スクリプティングを使ったグラフィカルインターフェイスの作成も簡単です。ANCAのソフトウェアを延長させて、お客様のニーズに対応する様にできる例を紹介します。ドローイングによって、プライマリランド幅は二つの異なった方法で表示されるという問題がお客様の所で発生しました。プ��グラミングの単純化の為に、簡単なスクリプトを二つのグラフィカルボタン付きで作成しました。ランド幅定義形式を選択して、必要な値を入力するだけで、スクリプトが必要なランド幅の値を計算します。このような計算は、手動計算によるミスを避けるために、スクリプト内で自動化させるのが理想的です。

 


Figure 5 : スクリプトはカスタム幾何学を作成するためのツールを作るのに非常に便利です。この例では、スクリプトは表示された幾何学をシンプルにするために作成されました。このスクリプトはとても効果的なのに、書くのは簡単です。イメージを加え、長さとパラメータの箱を希望の位置でイメージに上乗せして、パラメータの値を基に幾何学を計算する方程式を入力し、ダイアログを表示させます。更に、幾何学をブランクまたはプロファイルエディターに加えるか、DXFへエキスポートするかも、簡単に選択できます。この様なスクリプトは時間短縮に有効で、プログラミングのミスの可能性も削減してくれます。

 

Figure 6 : 幾何学を作成するスクリプトは、砥石ファイルを作るのに役立ちます。必要な標準テンプレートがWheel Editorになければ、スクリプトを使ってそれを書くことができます。Wheel Editorへインポートできるように、スクリプトが幾何学をDXF形式で出します。

 


Figure 7 : シンプルながらもパワーフルなスクリプトは、プログラミング工程を高度に自動化するのに使用できます。こちらの例では、シンプルなタップ図面がダイアログに書き込まれています。パラメータの箱を図面に上乗せして、オペレータが入力できるようになります。OKを押すとスクリプトがパラメータをコピーし、的確なタップファイルオペレーションに追加します。ブランクも自動的に作られます。このスクリプトは非常に作りやすいのに、自由度が高く、カスタム化も自動化も幅広くできます

 

Figure 8 : 全てのパラメータを設定するツールウィザードを作成する様に、スクリプトを書くこともできます。スクリプティングは既にANCAの既存のお客様の何社かの為に、完全なツールウィザードを作成するのにも使われています。これは、オペレータが非常に限られた情報だけ(場合によっては工具径のみ)を入力するだけで、工具ファイルが自動的に作成されることを可能にします。

26 11月 2018