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切削油がもたらすメリットとは

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個人情報保護方針

Steven Lowery (oelheld 社代表取締役副社長) Markus Munde (oelheld 社テクニカルサポートエンジニア) によるゲスト記事

研削加工の改善を継続するには、そのプロセスのすべての側面を評価する必要があります。正しい工作マシンや研磨ホイール、ツールホルダー、工具パスはもちろん、切削油も適切なものを選ばなければなりません。しなしながら、多くの人が切削工程に切削油は不要と考えているのが実情です。正しい切削油を使えば、サイクルタイムや表面や仕上げ、さらに工具コーティングのような二次加工を大幅に改善できるということをご理解いただけていないようです。
 
切削油を知る旅に出る前に、基本的な情報を理解しておく必要があります。成功のカギは、基油と添加剤の切削油カテゴリーです。金属加工オイルとして使用されるものには、I と II と III と IV の 4 つのカテゴリーがありますが、より優れたパフォーマンスを得るためには、カテゴリー III の基油を使用した製品をお勧めします。  これらのオイルは、不純物を取り除き、粘度指数と安定性を向上させるため、水素化精製されています。   これは鉱油に由来するもので、合成油ではありません。メーカーや生産者の中には、最終消費者を混乱させる「合成」という言葉を使っていることがありますが、合成油ではありません。 カテゴリー III の基油には、GTL 基油も含まれています。この GTL 基油は、同じカテゴリー III の他の基油よりも優れており、カテゴリー VI に属する他の基油よりも劣るのが特徴で、天然ガスから製造されています。多くの場合、GTL を使った切削油に移行すると明らかなメリットを享受することができます。本格的に性能の向上を目指すのならば、カテゴリー IV の高性能合成基油製品が推奨されています。この IV カテゴリーの基油は、ポリアルファオレフィン (Polyalfaolefin:PAO) で構成されており、高い粘度指数 (温度変化に対する粘度の変化を表す指標) が特徴です。この基油は原油から抽出したものではなく、小さく均一の分子で構成されているため、属性や仕上がりが予測しやすくなっています。PAO を使って製造された切削油であれば、最高のパフォーマンスと安定したプロセス、そして優れた寿命を実現します。PAOで製造された切削油は価格もトップクラスですが、そのメリットと結果を考えれば、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。 
キーとなるのが、泡立ち、つまり放気性能です。空気は、冷却と潤滑にとっては厄介な存在で、グレードの低い基油ほど、泡立ちが目立ち、オイルに空気が巻き込まれる傾向があり、潤滑不良や冷却不良、表面への傷、ろ過不良の原因となります。作業に応じた放気性能を持つ切削油を選ぶ必要があるのです。図 1 をご覧ください。
 
 



基油選びだけでなく、切削油に含まれる添加剤の質と量も重要なポイントです。切削油メーカーからは、基油の品質と同じくらい、さまざまな添加剤が提供されています。「グッド、ベター、ベスト」という 3 つのレベルで考えてみましょう。コスト削減のためにグッドレベルの基油にベストレベルの添加剤を使用したところで、優れた製品はできません。一方、ベストレベルの基油とベストレベルの添加剤を組み合わせれば、革新的なオイル技術を手に入れることができます。この業界をリードするフォーミュレータの専門的な研究開発と、トップクラスの添加剤メーカーが手を組むことで、お客様の期待に応えるだけでなく、それ以上の切削油を実現することができるのです。

新しいオイル技術がどう機能するのか、自分の仕事にどう利益をもたらすのかについて興味をお持ちいただけましたら、まずは hutec-us@oelheld.com までご相談ください。数十年にわたって切削油の分野で活躍してきた当社のノウハウと ANCA 社製 CNC マシンとのコラボにより、お客様の仕事を最高レベルに引き上げる最先端ソリューションをご提供させていただきます。

 

 
 

10 3月 2022