ニュースレターを発行 2021年3月

未来的工場に要求されるレベルのオートメーション化を達成することは、困難に思えるかもしれません。しかし、大規模改革と恐れることはありません。目的が何であろうと、工場のオートメーション化はさまざまなチャンスを与えてくれます。生産ラインが自ら必要なことを実行してくれるラインを作りたいのか、ビッグデータや AI を駆使して業務の拡大を目指すのか、選ぶのはあなた自身です。オートメーションシステムの柔軟性、精度、そして品質が、今後のあなたの働き方を大きく変えるかもしれません。
 
 

1.シームレスな在庫管理システムの構築

人為的なミスが発生すると、在庫管理は非常に厄介です。最初から最後までのプロセスをオートメーション化ということは、工場内で的確な数字とアイテムが管理されていることを意味します。 
 
工場のオートメーション化によって、原材料の入庫時にバーコードをスキャンして、在庫管理システムに入力するシステムを構築することができます。これらの原材料は保管され、自動搬送装置 (AGV) とチップによって取り出すことができるため、探し出して、取り出すという厄介な作業をあなたに変わって行ってくれるのです。
 

2.ピッキング作業はロボットにお任せ

工場のオートメーション化によって、手作業で原材料を取り扱う際の時間とリスクを減らすことができます。ロボットやロボットハンド、そのほかロボット処理システムを使うことで、人が介入することなく、原材料を容器から直接取り出し、正しいマシンに移動させることが可能です。
 
このような繰り返し作業をオートメーション化することで、作業スタッフは生産ラインでより重要な仕事に就くことができるようになります。さらに、一貫した高水準のピッキング作業が可能となるので、離れた場所から品質を監視・確認できる作業スタッフの安全も確保できます。
 

3.生産プロセスのオートメーション化

工場のオートメーション化に委ねることのできる作業はひとつではありません。研削や研磨から梱包、そして発送まで、生産要求レベルに応じた高度なオートメーションプロセスを構築することが可能です。
 
的確な仕様に基づいてプログラミングするため、より安定した生産が可能となるので、確実に最高水準の製品を供給することができるのです。
 

4.データを使った効率化

工場のオートメーション化によって得られる最大の資産がデータと言えるかもしれません。データがあれば、無駄を特定したり、優れた分野を最大限に活用したり、不要な部分を省いたりすることで、ビジネスのあらゆる分野を改善することができるのです。生産プロセスのステップごとに、部品の数、ひとつの部品を作るのにかかる時間、マシンが休止している時間などをモニタリングすることが可能です。 
 
さらに自動アラート機能によって、今起こっていることを把握することができます。カスタマイズ可能なビジネスインテリジェンスツールを使えば、受注から緊急で修理が必要なマシンまで、お使いのシステム全体をリアルタイムで監視することが可能です。さらにもう一歩踏み込めば、AI の発達により、あなた自身が作業プロセスから完全に離れても、アルゴリズムがあなたに代わって対策を提案することも可能になるのです。
 

5.完璧なメンテナンス

マシンが正しく動作しない、あるいは全く動作してくれない状態は、工場の生産性にとって大きな問題となります。各マシンの動作状況とメンテナンスを行うべき時期をしっかり把握することで、そのリスクを回避することができます。
 
工場のオートメーション化を導入すれば、マシンを監視し、これらの稼働時間に応じて自動でメンテナンス作業を行うことが可能です。予防保守とは、問題となる前にリスクを抑えるためのものであり、コミュニケーションプロセスを自動化することで、潜在的な問題がワークフローを妨げ、損失費用を発生させる前にユーザーに知らせます。
 

6.自社工場の能力を知る

プロセスデータと同じょうに、ビジネス全体の数字を分析することで、それまで以上のパフォーマンスを発揮するきっかけを知ることが可能です。オートメーションシステムが、ワークフローの各ステップに関する情報を教えてくれます。まずは「何件の注文を発送したか」という簡単なところから始めてみましょう。次に、質問を広げて、「その中で、何件の注文が当初の納期通りに処理できたか」を知ることで、改善ポイントを詳しく調べます。もし、遅延が発生しているのならば、そこで「その原因は何か」を調べます。
 
つまり、オートメーションシステムによる定期レポートによって、工場の実情を見直し、解決策を見出すための後押しとなるのです。そして、その解決策の多くはさらなるオートメーション化へとつながっていくのです。
 

7.お客様に仕事を見せる

お客様からの注文をオートメーション化する方法は無限にあり、それは双方にとってより良い体験となります。プロセス面では、お使いの ERP (企業資源計画) システムに注文情報を自動的に事前設定し、マシンに作業情報を転送し、自動搬送装置 (AGV) に原材料の取り出しを指示するシステムを構築することができます。つまり、お客様の注文すべてを人が介入することなく、スタートすることができるのです。
 
工場のオートメーション化は、お客様との関係維持にも力を貸してくれます。多くのデータを活用することで、お客様のニーズやオペレーション方法を詳しく把握することができます。例えば、積極的に受注を取ったり、お客様の注文履歴に基づいて関連する新しい製品情報を提供したり、もしくは他に調達していた製品をクロスセリングしたりすることも可能なのです。
 

23 3月 2021