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TapX ~ 専用マシンをなくしタップ製造コストを著しく削減

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TapX ~ 専用マシンをなくしタップ製造コストを著しく削減

 

これまでのANCAが実現した技術革新の多くは工具製造市場の今までの常識を覆す役割を果たしてきました。TapXはタップ製造業界のこれまでの常識を覆すマシンになりました。従来のタップ製造は、別工程単一作業で機械を分けておりました。しかし、ユーザー側からはロットサイズの減少や多品種タップの要求に対応できないという柔軟性の低さが悩みでした。ANCA社の技術と柔軟性でタップ研削を再活性化する必要性があると確信してTapXを開発しました。どんなに特殊なタップも、大量でも少量でも一回のセットアップで、しかも完全なタップを経済的に製造できるよう設計されたタップ研削マシンです。

 


 

サットンツールオーストラリア社のピーター・サットン氏が特殊なタップを研削する魅力を語っています。非標準ジオメトリーのHSSタップは標準タップの5倍から10倍の価格で販売できるとのこと。また、超硬タップになるとさらに価格は上昇します。しかし、サットン氏は「この様な特殊なタップの場合、ロットサイズが小さくなる傾向があるので、10本から250本ロットサイズのタップを研削するソリューションを求めていた」と語っています。
 

特殊タップの小ロット製造コストを26%削減

ANCA TapX 製造マネージャーのダンカン・トンプソンは、サットンツールより依頼された挑戦を思い返しました。「典型的な製造ラインを使用してサットンツールの特殊なタップ(ハイヘリカル、HSS、M8)をロット研削した際のコスト内訳と、TapXを使用した場合の想定コストを比較しました。それは驚くべき結果でした。タップ50本ロットの場合、理論上タップ毎のコストを26%削減できることが判明したのです。最近は 2% のコスト削減も難しいものですが、コストの4分の1を削減できるというのは本当にすごいことで、我々はTapXをゲームチェンジャーだと、つまりタップ研削の世界を変えるマシンだと信じています」
 

トンプソンが行った分析で、原料、消耗品、減価償却、製造時間などの明らかなコストが計上されました。しかしもっと掘り下げると、TapXオプションはほかにもセットアップやワーク移送などから生じる人件費の削減、さらに工場賃貸料と維持費、サイクルタイムの削減にもつながることがわかりました。
 

ひとつ二役~特殊タップの小ロット製造と大量生産

 

ロットサイズが大きくなるにつれTapX の費用効果は減少しますが、ANCAのモデルケースでは非常に大きなロット研削でも経済的で、大量生産用マシンとしても数々のメリットがあります。例えばTapX工程の一回のクランピングは、従来の連続工程で必要な再クランピングと比べ著しく精度が向上します。複数のTapX マシンをツールアップすれば、さらに大きなメリットが生まれます。すべてのマシンが同じ作業を行えるため、利用可能なマシンに仕事量を上手く割り当てることができます。 例えば、4台の内1台のマシンがダウンしている場合、失われるのは全製造ラインの全キャパではなく25%のキャパのみになります。
 

TapXの最大の特徴は、特殊工具と大量工具の両方に対応可能な柔軟性の高い二役機能を持ち合わせていることです。実際の製造にTapX をいかに利用しているかに関して、我々がサットン氏に問い合わせた時にもこのことを強調していました。サットンツールでは、昼間に上記M8のような高価な特殊工具を複数の小ロットで製造します。夕方からは機械の自動ローダーでの量産対応にして、朝まで超硬フォーミングタップや他のタップ製造を無人運転で行っています。
 

サットン氏の結論は「機械を購入する際には3年で原価償却することが条件になっている。TapXが特殊工具製造に対して高付加価値マシンであるため、容易に償却できる」
 

コスト削減のコツは?

 

従来の製造ラインの場合、サットンツールの特殊なM8タップはタップ溝研削用とタップねじ研削用、さらに面取り研削用と別々のマシンで製造していました。これらの作業をTapX一台のマシンに統合することにより、この作業のコスト削減は弊社の計算で下記の通りになります。
 

• 機械に対する設備投資が48%削減
• ロット毎のセットアップ時間が56%削減
• フロアスペースが53%削減
• 電力、補助クーラントシステム、年間の維持費などの光熱費の削減


トンプソンが示した通り、50本のタップ研削の場合、理論上タップ毎のコストを26%削減できます。この大幅なコスト削減の大きな理由はTapXのセットアップ時間の短さです。毎分のセットアップ時間は、セットアップを実行するオペレーターの人件費と、マシンが工具を製造していない時間から二重のロスが生じます。3台の専用の連続マシンで構成されている従来のタップ製造ラインを元に計算すると、一回のセットアップでタップ研削できるTapXの価値をご理解いただけます。
 


 

コスト削減を実現するには迅速なセットアップが中心的役割を果たすことを考慮し、TapX の設計にはセットアップの短縮化に最大限の力を注ぎました。ANCA 3DCIMを使用して、マシンの稼働を一度も中断せずに新作タップの全研削作業のプログラムとシミュレーション、サイクルタイムを見ることや、ロットの見積と最終的なジオメトリーを3Dで見ることなどが可能です。研削砥石パックは個別のクーラントに結合されており、必要な時点ですぐにアクセスできるようオフラインで組み立てられます。主軸台とテールストックの工具保持器は数分で交換できるよう慎重に設計され、クーラント供給システムも素早い調整が可能です。50本以下のロットの場合、TapX が提供する素早いセットアップにより、タップ毎の利益はさらに向上します。
 

TapX~タップ研削の未来はシングルセットアップ

 

マージンの少ない標準タップの研削用に従来のタップ製造ラインを導入するより、TapX を使用した収益性の高い特殊タップの研削の方がコストとフロアスペースの削減につながります。さらにTapXの場合、特殊タップの製造からコスト競争力のある標準タップへと簡単に切り替えできる柔軟性を備えています。今回も柔軟性で知られるANCAが近年の厳しい製造業の挑戦に対応するお手伝いをします。TapXが貴社のタップ製造工程をいかに改善できるか、または高利益なタップ市場へいかに参入するかについてのお問い合わせは、ANCA 支店またはCKBにご連絡ください。

23 3月 2011