ニュースレターを発行
2011年3月
アメリカのシカゴで開催されたIMTS2010展示会
アメリカで最も有名な展示会であるIMTSは、ANCA最新機種TXcellを工具研削業界に発表する最適な場であったことが証明されました。TXcellは多機能ロボットワークセルが統合された柔軟性の高いCNC 工具研削盤で、効率的な工具セル生産を目的とした画期的な新システムです。IMTSでは、ブランクの超硬ワークが一回のセットアップで混合ロットの完成工具に製造できるという、ANCAが開発したブランケット研削という新しい工程を披露し、TXcellの著しい多様性を示しました。
貴社のビジネスニーズにお応えするTXcell
工具製造に関わるお客様の意見をまとめた結果、様々な理由によって利益確保が非常に難しくなっている現状が分かりました。製品の値下げ要求、コスト上昇、更なる高精度の要求などがビジネスに影響を与えております。多くのお客様にからシングル工程マシンを使用した専用製造ラインは製造効率の最適化につながらない、というコメントを頂きました。
激動する昨今の世界では、研削盤に対する要求も急速に変化しています。多くの場合、専用ラインがやっと利益を出したかと思うと市場のニーズが変わり、設備を一新する必要性が生じます。さらに、顧客は種類が増える一方の工具を小ロットかつ高品質を求めると同時に、コストの削減と早期納品を要求します。工具製造者が顧客の要求により素早く対応するニーズが高まっているという事実が、TXcellのコンセプトであるブランケット(包括的、全面的)研削工程を開発する主な動機でした。
優れた柔軟性
この30年間、ANCAのソフトは使いやすさと柔軟性で工具業界のベンチマーク的存在となっています。標準ドリルとエンドミルの研削に工具ウィザードを使用する場合、またはユーザー特殊工具を対象にSpecial Operations Manager (スペシャルマネージャー)Program Scripting(プログラムスクリプト)などの上級機能を使用してユーザーインターフェースを作成する場合も、iGrindは貴社のニーズを考慮して設計されています。
TXcellの統合ロボットワークセルは、ANCAの柔軟性を最大限に飛躍させたマシンになっております。最大24枚もの砥石パックを使用できるTXcell は、異なる径の工具混合ロットを管理できる機能があります。巧みなツーリング設計とソフトウエアの柔軟性により、1ロットから次のロットまで調整時間ゼロを実現しております。
貴社の製造工程が必要とするなら、TXcellは個別ニーズに合わせて研削前と研削後の数々の作業をセルに含めることができる柔軟性をお届けします。この機能はドゥエィン・グリニッキー(アメリカ、ウイスコンシン州、住友重工)のようなお客様のニーズに応えます。グリニッキー氏は「工程を組み合わせることで、研削セルにブラシホーニング仕上げのような工程を導入できるのは素晴らしいオプションだ」とコメントしています。貴社の製造工程ニーズに合わせ、工具のレーザー彫刻やバリ取り、品質検査なども可能です。しかも、これら作業はマシンの工具研削作業中にロボットが行うため、コスト節約と貴社の収益につながります。
優れた生産性
マシンのアップ時間を高め、セットアップ時間と手動作業を減少し同時に研削効率を高めることで、素早くより良い投資収益率をお届けできることはご存知でしょう。ミシガン州にあるガーツール社のジョン・レッピンIIが、多くの製造者が挙げる課題を要約してくれました。「機械オペレーターの数が限られているので、機械のダウンタイムを減少できることは大きなメリットだ」。レッピン氏いわく「TXcell は20枚以上の砥石パックが可能なので、干渉という課題の回避やセットアップの簡素化を実現するため、シンプルな砥石パック構成を利用したいと考えている。それらの砥石パックのリピートセットがあれば、一回の動作で1000本以上のロット加工が可能になる」
TXcellは生産性に優れています。一回の無人運転で3パレット分の工具が製造可能です。TXcellの 37kW スピンドルと最大300mm の砥石が、最高の研削効率と砥石寿命をお届けします。二つのオプションのNC砥石ドレッサと自動ホワイトスティッキングは、非常に大きな工具ロットにも関わらず砥石形状と状態を維持することが保証されます。非常に大きなロットの場合、TXcellに二重の砥石を取り付け、ロットの途中で切り替えることも可能です。
しかし、各ロットで段取り調整するのでは貴社の機械から利益は簡単には出ません。TXcellの柔軟性の高いツーリングと管理ソフトを使用すると、ロット間の調整時間をゼロにすることができます。新品工具をプログラムする場合はどうでしょう?ANCA社の3D CIMソフトが、オフラインで完全に研削工程をプログラムすることが可能になるのです。マシン操作盤にあるANCA特許製品MPG Feed で、業界最速の安全な送りを実現します。オプションのiView カメラにより、工具を機械から取り出さずに測定できるため、新しい工具設計に基づいた無人運転製造を最も短時間で可能にします。
優れた精度
ミクロンを数えてみましょう!ユーザーの要求精度が年々厳しくなっていのは気が付いておりますか?超高精度の工具がより高額で販売されている事実から、貴社も利益を増やしたいと願っていますか?精度の高い工具の安定製造には、安定した機械と工程、精度��高い砥石と工具保持が必須です。
評判の高いANCAのTX7+をベースにしたTXcell高剛性ガントリー設計、ポリマーコンクリート振動減衰ベース、ダイレクトドライブテクノロジーがタッチプローブ、レーザープロービング、SPCソフト、温度補正ソフト用のオプションを最大限に活かします。
TXcell があれば過度な砥石の振れは過去の問題です。NC制御のスピンドルオリエンテーションは、各砥石交換が最適な 角度で再アラインメントを実行します。機内ドレスとANCA iBalance システムで砥石を高速かつ正確に運転することを可能にします。
複数のツールホールディングオプションによってツールの振れやプロファイルエラーを取り除きます。NC制御のP軸ステディに、ブッシュタイプやテールストックシステムまたはArbotech 自動芯出し調整システムも取り付け可能なので、より高い安定性を保つことできます。
ブランケット(包括的、全面的)研削はTXcell のメリットと能力を最大限に表現
ブランケット研削は工具製造に対する新しい工程アプローチで、ブランクワークから完成工具までの製造工程が一つの製造セルで実現できます。つまり、個別の連続マシンと完全工具製造工程で用いられる工程の必要性がなくなったのです。その結果、資本投資コストや工場スペース、在庫ストック、そして最も重要である手動搬送と機械セットアップに必要とされた人件費の減少、削減につながります。
Bar stock to finished tools in a single set-up!
IMTSでは、最終の工具研削が実行されるまでに、ブランクワーク、シャンク面取り研削、とがり先研削、段付き円筒研削、バックテーパーピール研削、以上の連続工程をすべてTXcell で行いました。さらに、このセルは一回のセットアップで3種類の工具を製造していました。
貴社の視野に将来のセル工具製造は入っていますか?それとも収益というプレッシャーと戦いながら、他社にその可能性を譲りますか?TXcellが貴社の工具製造をいかに改善できるか、CKBにお問い合わせください!
15 3月 2011