ニュースレターを発行
2022年5月
工具研削業界において、その多用性と業界トップのソフトウェアが長年高い評価を得ている ANCA 社の CNC 研削盤が、内径加工用ボーリングバーまたは内径加工用旋削工具の製造に特化した最新ソフトウェアパッケージの開発により、さらにその能力を高めました。
内径加工用旋削工具ウィザードによって、ボーリングバーのプログラム作成プロセスが劇的に簡単になります。このウィザードは、ステップバイステップのプログラミングインターフェイスになっており、ボーリングバーの形状に関するパラメータ入力とヘルプメニューを備えています。さらに、新規加工を選択することで、ボーリングバーに求められる独特な形状を簡単にプログラムすることができます。工具プログラム作成がより簡単になったことで、顧客のニーズに合った新しい工具形状を素早く簡単に作成することができます。
ボーリングバーは初めてですか?
ボーリングバーとは、旋盤で使用される工具で、円形の内径加工に用いられます。真っ直ぐの穴を作る場合、従来のドリルで加工するよりもボーリングバーの方が穴の形状が正確で、表面仕上げも良く、ドリル径に関係なく自由な大きさで加工できるのが特徴となっています。
真っ直ぐの穴以外でも、ボーリングバーにはいろいろは形やサイズがあるので、プロファイルや溝、ねじ山、面取りなど、穴の内側に他の形状を作り出すことが可能です。
工具ホルダーにインサートを固定すると、大径のボーリング加工も可能ですが、より小さな穴や形状には超硬ソリッドのボーリングバーが必要となります。ANCA 社最新ソフトウェアの内径旋削工具ウィザードは、このような用途にも対応しています。
ボーリング市場向けボーリング用ソリューション
ANCA 社のソフトウェアは、回転切削工具の研削ですでに高い評価を得ています。その一方で、超硬ソリッドのボーリングバーを作るため、ANCA 社では、これらの工具の製造における豊富な経験を持つクライアントの幅広い意見を取り入れた、新しい研削加工プログラムを開発しました。
内径旋削工具ウィザードを使えば、プログラミング担当者は工具の種類 (ボーリング加工用、溝加工用、ねじ山加工用、面取り加工用) を選ぶことができるようになっています。こうすることで、基本となる刃先形状が設定され、グラフィックメニューからパラメータ入力することができます。ネッキングやデータムの研削、クーラント溝などの加工機能は、このウィザード上で追加されます。
オートメーション生産
無人生産も ANCA 社のオートメーションソリューションがサポートいたします。 ANCA 社では、工具研削盤の全シリーズにロボットオートメーションシステムをご用意しております。 FX には、一晩中の工具生産に対応可能なパレットがひとつ提供されます。 MX と TX には、4 つのパレットを備えたローダーシステムがあり、複数のシフトにわたって工具を生産し続けることができます。 ANCA 社のマシンには、無人生産の安定した作業性能と的確さを維持するための追加オプションが用意されており、 研磨ホイールのコンディショニングに使用する自動ホワイトストンやインプロセスの研磨ホイールのドレッシングシステム、マシンに影響をもたらす周囲温度の変化を補正する CTV (温度変化補正) システムなどがこれに含まれています。
ANCA 社は、さらにカッター刃先の研削と同じ方法で、インデックスやウィットネスノッチなどのシャンクの形状を研削する工程も提供しており、 本来であればマシン工程を追加しなければならない個別作業やセットアップを省略することが可能です。
ANCA 社では、ボーリングバー市場において、工具メーカーの特殊なニーズに対応したソリューションをご用意いたしました。ユーザーフレンドリーなソフトウェアで、複雑な工具のプログラミングを簡単でスピーディに行うことができ、さらにスマートなオートメーションシステムにより手前の工程を省き、無人で何時間も生産することが可能です。それこそがこのニッチ市場で成功するための秘訣なのです。
10 3月 2022